魚の中で見つかることがある寄生虫、アニサキス。
「魚の体の中で生まれるの?」と思うかもしれませんが、実は海の生き物たちの「食べる・食べられる」というつながりを通して、すみかを移しています。
今回はブリントとげそ丸と一緒に、アニサキスの旅をのぞいてみましょう!

魚の中で生まれるわけじゃない!
ブリント「アニサキスって、魚の中で生まれるブリ?」
魚やイカで見つかるアニサキスは、主に幼虫です。代表的なアニサキスの生活環では、クジラやイルカなどの体内で成虫になり、卵を産みます。
つまり、魚だけで一生を過ごす寄生虫ではないのです。
クジラやイルカのふんと一緒に、卵が海へ
成虫が産んだ卵は、クジラやイルカのふんと一緒に海へ出ます。海中で卵からかえった幼虫がオキアミなどの小さな甲殻類に食べられ、次の生き物へ移るきっかけになります。
「ふんからアニサキスが生まれる」というより、「体内で産まれた卵が、ふんと一緒に運び出される」ということですね。
食べられるたびに、次のすみかへ
アニサキスの幼虫を持つオキアミを魚やイカが食べると、幼虫も一緒にその体へ移ります。さらに、その魚を大きな魚が食べることで、幼虫が移る場合もあります。
ブリント「食べられるたびに引っ越すブリ〜!?」
やがて幼虫を持つ魚やイカがクジラやイルカに食べられると、アニサキスは成虫になり、また卵を産みます。このように、生き物をめぐる一連の流れを「生活環」と呼びます。
※ここでは代表的な流れを紹介しています。関わる生き物や細かな発育の過程には種類による違いがあります。
人の体では成虫にならない。でも注意は必要!
人はアニサキスの本来の宿主ではなく、人の体内で成虫になることはありません。
ただし、生きた幼虫がいる魚やイカを生、または加熱が不十分な状態で食べると、幼虫が胃や腸の壁に入り込み、激しい腹痛や吐き気などを起こすことがあります。「成虫にならないから大丈夫」というわけではありません。
魚介類を食べたあとに強い腹痛などが出た場合は、速やかに医療機関を受診し、食べたものと時間を伝えましょう。
海の幸をおいしく楽しむために
アニサキス食中毒の予防には、十分な加熱や冷凍が有効です。
- 加熱:中心温度60℃で1分以上、または70℃以上。
- 冷凍:−20℃で24時間以上。家庭では冷凍庫の温度を確認し、完全に凍ってから24時間以上を目安にします。
- 調理時:速やかに内臓を取り除き、目でよく確認して、見つけた幼虫を除きます。内臓は生で食べないようにしましょう。
一般的な料理で使う酢や塩、しょうゆ、わさびでは、アニサキスの幼虫は死滅しません。また、新鮮な魚にもいることがあるため、鮮度だけで安全とは判断できません。
ブリントの一言
「海のつながりはすごいけど、ボクのおなかをお引っ越し先にしないでブリ〜!」
げそ丸「まずは震えるのを止めるゲソ〜!」


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