流線形の体で、広い海を力強く泳ぐマグロ。じつはマグロの仲間には、泳ぐための筋肉など、体の一部を周りの海水より温かく保てる種類がいます。
今回の4コマでは、ブリントとげそ丸が、マグロのスピードを支える「深い筋肉」と「奇網(きもう)」のひみつを調べます。体全体が人間のように温かいわけではない、マグロならではの工夫を見ていきましょう!

マグロは速く泳ぐ魚
マグロは、抵抗を受けにくい流線形の体、細い尾柄、三日月形の尾びれを持つ、泳ぎの得意な魚です。強い筋肉を効率よく使い、長い距離を泳ぎ続けます。
マグロ類は、えらに海水を通して呼吸するため、基本的には泳ぎ続ける性質があります。ただし、いつも全速力で泳いでいるわけではありません。速度を落としたり、流れを利用したりしながら、海の中を移動しています。
ブリントメモ:速さの理由は、体の形・尾びれ・筋肉・酸素を運ぶ力など、たくさんの工夫の組み合わせブリ!
温かいのは体の一部
ほとんどの魚は、体温が周りの水温の影響を強く受けます。一方、クロマグロなどのマグロ類は、泳ぐ筋肉で生まれた熱を利用し、体の一部を海水より高い温度に保つことができます。
特に温かく保たれやすいのは、体の深い場所にある赤い遊泳筋や内臓です。種類によっては、脳や目も海水より温かく保たれます。
ただし、マグロの体全体が同じように温かいわけではありません。体の表面、えら、ひれなどは海水の影響を受けやすいため、マグロは人間のような完全な恒温動物ではなく、部分的な内温性を持つ魚といえます。
奇網で熱を回収!
マグロの保温を助ける大切な仕組みが、奇網(きもう)です。奇網は、細かな動脈と静脈が近くにたくさん並んだ、網のような血管のしくみです。
泳ぐ筋肉から戻ってきた温かい血液と、えらから筋肉へ向かう冷たい血液が、逆向きに近くを流れます。すると、温かい血液の熱が冷たい血液へ受け渡されます。これを向流熱交換といいます。
この仕組みによって、筋肉で生まれた熱がえらから海水へ逃げにくくなり、深い筋肉を温かく保ちやすくなります。
広い海を回遊できるわけ
筋肉を温かく保つと、冷たい海でも筋肉が働きやすくなり、高い運動能力を維持しやすくなります。水温のちがう海域や、より深い冷たい場所も利用しやすくなるのが大きな利点です。
ただし、マグロが広い海を回遊する理由は、保温だけではありません。餌を探すこと、水温、産卵、海流、成長の段階など、いろいろな要因が関わっています。
「体の一部を温かく保つ能力」は、そうした広い海でのくらしを支える、重要な力のひとつなのです。
まとめ
マグロの泳ぎのひみつ
- 流線形の体と三日月形の尾びれで、効率よく泳ぐ
- 温かいのは体全体ではなく、主に深い泳ぐ筋肉など
- 奇網による向流熱交換で、筋肉の熱を逃がしにくくする
- 保温は、冷たい海でも筋肉が働きやすくなる利点のひとつ
マグロは、ただ速いだけではありません。体の形、尾びれ、筋肉、血管のしくみを上手に組み合わせて、広い海を泳ぐための力を身につけています。水族館などで見かけたら、止まらずに進む姿をじっくり観察してみてくださいね!
ブリントからの一言
マグロは、体の一部をあったかく保つことで、冷たい海でも力強く泳げるブリ!


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